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新・血統論

新・血統論【サクラ咲け(ならびに業務連絡)(大越正実)】

“先日、日高の競馬関係者の方と電話で話していたら、こんな話が出ました。


「今年の3歳、おもしろいよね。なんか、いつもと違った種馬の仔どもが勝ったりして。おれらにも希望が出てくる」


そういえば昨年末の朝日杯FSはローエングリンの仔どもが1着(ロゴタイプ)、3着(ゴットフリート)。年が明けてクラシックの前哨戦、フェアリーSはクラウンロゼ(父ロサード)が、クイーンCはウキヨノカゼ(父オンファイア)がそれぞれ勝利を収めました。そしてそれらの馬の父の繋養先は、いずれも日高です”


これは、もうすぐ発売される『田端到・加藤栄の種牡馬事典』のまえがきから引いたものである。


この“いつもと違う種牡馬の仔がクラシックの前哨戦を勝つ”という流れの勢いは「そのうちディープの仔がみんなさらっていくよ」なんていう声をよそに、その後も一向に衰えることなく、フィリーズレビューをメイショウマンボ(父スズカマンボ)が快勝、クラウンロゼはアネモネSも、今度は人気で(2番人気。それまでの2勝はいずれも10番人気だった)勝って通算成績を3戦全勝とした。


そうして、そんな流れのダメ押しをしたのが、3月16日に行なわれたフラワーCのサクラプレジール(父サクラプレジデント、母の父ブライアンズタイム)だ。


サクラプレジールは1戦1勝ながら、府中のマイルの新馬戦の勝ちかたが評価されて2番人気。1番人気は阪神JF5着、ビオラ賞2着で臨んだハーツクライ産駒のカラフルブラッサム。


新馬戦同様、スタートしてスッと前に付けたサクラプレジールは3番手で4コーナーへ。そこから鞍上の横山典はプレジールを馬場の荒れていない外目へ出す余裕を見せて直線、プレジールはグイグイ伸びて前をいくリラコサージュ、エクスパーシヴをかわし、追い込んできたディープ産駒エバーブロッサムを抑え込んで先頭でゴールを駆け抜け、父サクラプレジデントにサクラゴスペルのオーシャンCに続く重賞勝ちを届けたのだ。1番人気のカラフルブラッサムは伸びずに7着。


サクラプレジデント(その父サンデーサイレンス)にまつわる最も有名なエピソードは、2003年の皐月賞の“田中勝春の頭ポンポーン!事件”だろう。ゴール前のサクラプレジデントとの激しい叩き合いを制したネオユニヴァースのミルコ・デムーロは、ゴール後、感極まって隣を走るプレジデントの鞍上・田中勝春の頭をポンポーン!と叩いたのだ。まるでモグラ叩き。どうリアクションしていいかわからず、じっと前を向いたままプレジデントにつかまっていた勝春の姿があわれを誘った。


サクラプレジデントの重賞勝ちは順に、札幌2歳S、札幌記念、中山記念。この中山記念の3着はローエングリン(ロゴタイプの父。スプリングSのパドックのロゴタイプはすごかったなあ!)で、結果論だがローエングリンの同レース3連覇を阻んだかたちとなる。


サクラプレジデントの母系は、名門スワンズウッドグローヴ系。母の全兄にサクラチヨノオー(ダービー)、半兄にサクラホクトオー(朝日杯3歳S)、近親にサクラエイコウオー(弥生賞)、サクラセカイオー(エプソムC)など幾多の“サクラ”の冠を戴く名馬の名前が並ぶ。


そうしてサクラプレジール自身の母系もまた、サクラゆかりの名牝系なのである。2代母サクラクレアーの仔にサクラチトセオー(天皇賞・秋)、サクラキャンドル(エリザベス女王杯)、そして近親にサクラメガワンダー(金鯱賞)などなど。つまりサクラプレジールは“サクラ”が育んできた2大名牝系が融合した結晶なのだ。弱いんだよなあ、スレッからしの競馬オヤジは、こういうのに。


サクラプレジールよ、“桜”はさておき、“樫”でラストグルーヴと相まみえるがよい。


最後に繰り返し業務連絡。『田端到・加藤栄の種牡馬事典 2013-2014』3月23日発売、今年も強力です。


◎大越正実…出版社勤務時代はながく音楽専門誌の編集長をつとめ、その後、事典、音楽・競馬・絵本などの趣味・実用書、法律書などの雑誌・書籍を編集/執筆。現在はフリーのスチャラカ編集者/ライター。『田端到・加藤栄の種牡馬事典』(東邦出版)は、3月23日発売。


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新・血統論番外編【忍者ジョッキー・謎の少女登場(ビンゴ本郷)】

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新・血統論【中山2500を巡るあれこれ(加藤栄)】

以前に取り上げたディープインパクト×ストームキャットの配合だが、アユサンは勝ちきれない、キズナは歯がゆい競馬を続けるで、ステイゴールド×メジロマックイーン配合の足下にも及ばないのが現状。


ディープインパクト×ストームキャット配合馬は3月3日現在22勝。そのうち2歳馬が8勝、3歳馬が9月までに11勝。現3歳馬は3歳になって、水仙賞を勝ったヒラボクディープの1勝にとどまっている。データ的には、早熟とまではいえないが、成長力が乏しいとなる。なんてことを書いた途端に、アユサンやキズナに逆襲を喰らうのは博奕に多々あること。ディープインパクト×ストームキャットの配合はしばらく抽斗に仕舞っておくことにする。


同じディープインパクト産駒でも晩成のステイヤーじゃないかと目星を付けているのがカナロアだ。ディープインパクト産駒はキレキレの瞬発力がまず最初にくるが、エタンダールやイグアスといったズブっぽいステイヤーもいる。


カナロアもそのくち。弥生賞当日に行われた潮来特別は、新聞紙上で「ひっかかってもいいからとにかく行ってもらうつもり」のアドマイヤパーシアは行かず、先行粘りが持ち味のショウナンバーズも後方というへんな展開となり、ポールアックスに巧く立ち回られて2着惜敗。けれども血統から1000万条件で冷飯を喰い続けるような馬ではない。


母は10年の英ダービーと凱旋門賞を制したワークフォースと同じキングズベスト×サドラーズウェルズという底力とスタミナに富む配合。カナロアはディープインパクト×キングマンボ×サドラーズウェルズの配合馬ピクシープリンセスとも似る。


ディープインパクトはダンジグ系やミスタープロスペクター系らのスピードある種牡馬を父にもつ牝馬との配合から活躍馬を多く出しているが、ピクシープリンセスが4歳秋にちらりと花を咲かせたように、スタミナ血統との相性が全く悪いわけでもない。


カナロアにはさしあたり3月30日の安房特別(芝2500)をきっちりものにしてもらいましょう。


芝2500繋がりとなる今週9日のサンシャインSだが、『新血統論』の黄昏長距離戦の担当者として、放ってはおけない。


中山の芝2500はステイゴールドの独壇場。有馬記念のドリームジャーニー、オルフェーヴル兄弟、ゴールドシップの他にも、今回登録のあるマイネルメダリスト、菊花賞で穴人気となったフェデラルホールらが勝ち馬に名を連ねている。


ここもマイネルメダリストは血統、コース適性から有力候補だ。格でいえば菊花賞3着のユウキソルジャー。前走の御堂筋Sはキレ負け。叩き2戦目の変わり身も期待できるが、マイネルメダリストとの組み合わせでは配当が安そう。


穴っぽいところでは同じく御堂筋Sでキレ負けのタニノエポレットとタイキプレミアム。ダンスインザダーク産駒の前者は上がりのかかる展開が予想されるのとリボー系グロースターク5×5のクロスを持つことから一発があってもおかしくない。モンジュー産駒の後者は母系がブエナビスタと同じドイツの“S”ライン。だからどうなんだと突っ込まれても困るが、スタミナだけはある。


マイネルキッツの半弟マイネルマークだって侮れない。とにかく、中山2500の条件戦なら一癖も二癖もある連中が顔を揃え、ここは打ち甲斐があるというもの。


で、結論はタイタンでどうだ。タニノエポレットがグロースタークのクロスなら、タイタンはグロースタークの全弟ヒズマジェスティの4×3だ。これを言うのは何回目か。55キロのハンデにも恵まれた。


ブリッジクライムは牡馬ならゼンノロブロイの上昇に乗れで狙えるのだが。来たら御免。横山はタイタン、ブリッジクライムのどちらを選ぶのか。


◎加藤栄…1956年、東京生まれ。頻繁に海外の競馬場を訪れ、幾多の大レース、そして名馬を実際に観戦して、というより現場で馬券を買う体験から執筆される原稿には定評がある。雑誌の連載も多数。(「田端到・加藤栄の種牡馬事典」より)


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新・血統論【内しか伸びない競馬がつまらない理由(田端到)】

なぜ内しか伸びない馬場で行われる競馬は面白くないのか。いきなりではあるが、まとめてみたくなった。


まずひとつめ。内が有利すぎると、能力以外の要素が結果に及ぼす比重が大きすぎて、不公平である。


これは説明するまでもないだろう。内枠を引いた馬が圧倒的に有利で、外枠を引いた馬はその時点で大きなハンデを背負うようなレースは、それだけで興をそがれる。


競技として不公平なだけにとどまらない。各自が予想をして馬券を買うという楽しみにおいても、たとえば1週間かけてじっくり検討した諸々が、枠順ひとつ、当日の馬場ひとつで全部チャラにされてしまう。


この徒労感というか、脱力感というか、報われないものに時間を費やしてしまった気持ちの萎えは、競馬ファンが競馬をやめる最大の理由になっているのではないかとさえ思う。


ふたつめ。いや、すでにみっつめか。


それはレースが単調になること。内しか伸びない馬場は、動きのない単調なレースばかりを生む。


道中、内でじっとしていることが勝利への近道になるのだとしたら、誰も動かないのは当たり前だ。内の馬はいいポジションを取ったら、あとは少しでもロスのないように息をひそめ、直線までじっとしていればいい。


外の馬はそれじゃ困るから道中で動かなければならないのだけれど、外を動けば動くほど不利になるから仕方なくこちらもじっとしている。結果、見どころのない淡白なレースが増え、必然的にスローペースも多くなる。スローが多くなれば、脚を余し、能力を出し切らないまま走りを終える馬も増える。


よっつめ。強い馬がやるべき横綱競馬ができなくなる。


スターホースとして君臨すべき馬は、ちょろっとインを差してG1を勝つような勝ち方であってはならない。いや、ならないってことはないが、横綱には横綱にふさわしい勝ち方があり、けたぐりやはたきこみばかりしている力士を誰も横綱とは認めない。


道中、内でじっとして動かず、直線はちょろっと内から抜け出すという勝ち方は、異論もあろうが、私はけたぐりの域を出ないと思う。小結が横綱を倒す秘策として、大一番でそんな技を炸裂させるのは勝負事の魅力だとしても、毎度毎度、優勝決定戦の決まり手がけたぐり続きでは満員御礼の札が下がるはずもなく、誰もが認めるチャンピオンも生まれにくい。


強い馬とそのジョッキーには、いざという時にレースを動かす役目が課せられている。義務と言ってもいい。


たとえば武豊とディープインパクトはいつもレースを動かしながら勝った。直線までじっとして後方一気ではなく、流れに応じて「外」からレースを動かした。あれがチャンピオンの競馬だろう。安藤勝己とキングカメハメハに置き換えてもいい。


そう、レースを動かすためには「外」にいたほうが都合がいい。内にいて馬群に囲まれていたら、レースをコントロールすることができないからだ。超スローになって脚を余しそうになった時や、ライバルが先に仕掛けた時など、もし動けない場所にいたら何も手を打てないまま敗れてしまう。


もちろん外でなくても、動ける位置なら内で構わないし、逃げてレースをコントロールすることもできる。あくまで「動けない内」はよろしくないという意味である。


ところが今の競馬はそれを許さない。チャンピオンらしくレースをコントロールできる位置にいることより、こすからくロスのない内にいることのほうが、勝利のためには正しいのだ。


もうひとつ。内しか伸びない馬場では一流ジョッキーも育ちにくい。と思う。


誰もレースを動かさず、直線までじっとしている競馬の横行は、誰が考えても騎手の成長を阻む。関東の若手ジョッキーが伸び悩むのも東京が……。まあいい。もう長くなったからやめよう。


予定では、クイーンCで1番人気9着に敗れたコレクターアイテム(父ハーツクライ)と、共同通信杯で1番人気4着に敗れたラウンドワールド(父ディープインパクト×母父トニービン)を例にして


「ハーツクライ産駒の人気の差し馬は、内しか伸びない馬場で絶対買っちゃダメ」
「ディープ×トニービンの人気の差し馬も、内しか伸びない馬場で絶対買っちゃダメ」
「おお、そういえばハーツクライ産駒と、ディープ×トニービンの配合馬って、よく似ている馬がたくさんいるぞ。血統もどっちもサンデーとトニービンとリファールだから、ぼんやり似てる」


という話を書くつもりだったのだが、前振りで終わってしまった。


ディープ×トニービン=ハーツクライ産駒説。外が伸びる馬場なら、コレクターアイテムもラウンドワールドもG1級だと思うんだけど。


◎田端到…1962年新潟県生まれ。血統馬券の第一人者として、血統の解釈とその実践的アプローチに革命をもたらした。『田端到・加藤栄の種牡馬事典』 の執筆やサラブレ誌上の「金満血統王国」での活躍はあまりにも有名。軽妙な文章にも定評があり、ファンが多い。


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新・血統論【雨のスズカマンボ(大越正実)】

馬券の調子がよろしくない。まあ、30年近く競馬をやってきて、馬券の調子がよろしかったことなど数えるほどしかないから、別にどうということもないのだが、それでも競馬をやらなければならないから、つらい。いきおい、最近のぼくの馬券はワイドがメインとなっている。ちなみにぼくの馬券の買い方は、自信と資金の多寡によって、ワイドのみ→ワイドと馬連の併用→馬連と馬単の併用→馬単のみ→馬単と三連単の併用、という具合だ。ああ、三連単で勝負していたころが懐かしい。


そんなヘタレのワイド者に成り下がったぼくが、このところ、ちょっとお世話になっている馬/種牡馬がいる。スズカマンボだ。


スズカマンボはリンカーンが一番人気に推された(結果6着)2005年の春の天皇賞を、先頃引退してしまった安藤勝己の芸術的なイン差しで勝った馬。13番人気という人気薄での勝利だった。2着に14番人気のビッグゴールドがねばったため、馬連は85000円の高配当となった。


スズカマンボの父はサンデーサイレンス、母の父がキングマンボ。3代母がキーパートナーだから、ダンスパートナー、ダンスインザダークらとは同じ一族。超のつく名血である。


ではそんなキングマンボの産駒はどうか。これがまたズブイ(苦笑)。『田端到・加藤栄の種牡馬事典』(以下『種牡馬事典』)にも「ピリッと切れる脚がなく、2着、3着の山を築いている」とあるが、とにかくまどろっこしい。なんせ『種牡馬事典』の2012-2013年版の集計では、ダート1800、1900Mの成績が[0-0-7]。1、2着なしで3着の山。馬連や馬単で勝負している人は発狂ものだろうが、ワイド者のぼくにとっては、これでいいのである。


そして、そんなふうにスズカマンボと付き合ってきて、ぼくはあることに気がついた。雨の日の、もしくは重馬場でのレースでスズカマンボの3着が結構目につくのだ。しかも人気薄で。


ちょっと振り返っても、今年1月19日、中山のアレキサンドライトS、重のダート1800Mでイッシンドウタイが7番人気3着。昨年11月18日、東京の500万条件、重のダート2100Mでユーロビートが7番人気3着。昨年10月1日、阪神の1000万条件、重のダート1800Mでスズカウラノスが6番人気3着。昨年6月10日、東京の500万条件、重のダート1600Mでスリープレシャスが14番人気で2着なんていうのもある。


母父キングマンボの成せる技、なのだろう。“雨のキングマンボ”は血統馬券者にとっては馴染みの格言だ。思えばスズカマンボの春の天皇賞も、馬場は良の発表だったが雨中のレースだった。“雨のスズカマンボ”、記憶の片隅にとどめておくと、ささやかな幸せをもたらしてくれるかもしれない……なんてことを書いていたら、スズカマンボ産駒の認識をくつがえしそうな馬が現われた。メイショウマンボである。この馬、新馬を勝って臨んだ阪神JFは出遅れて競馬にならずも、次走、重馬場の紅梅Sを7番人気で2着、そして先週2月16日のこぶし賞は2番人気に推されて、レースは4コーナー出口ほぼ最後方から上がり最速の34秒3で他馬をまとめて切って捨ててクラシックへ望みをつないだのだ。この馬牝系も、祖母がブラックホークやマイネルラヴ、アグネスワールドらと渡り合っていたスピード自慢のメイショウアヤメと筋が通っている。出られたら桜花賞の3着でどうだ。それにしても先週は、日曜の東京の最終レース、金蹄Sで前記ユーロビートとイッシンドウタイが1着、3着に来たりして、プチ・スズカマンボ祭りだったんだなあ。

◎大越正実…出版社勤務時代はながく音楽専門誌の編集長をつとめ、その後、事典、音楽・競馬・絵本などの趣味・実用書、法律書などの雑誌・書籍を編集/執筆。現在はフリーのスチャラカ編集者/ライター。『田端到・加藤栄の種牡馬事典』(東邦出版)―― 一昨年までは『パーフェクト種牡馬辞典』(苦笑)――は、今年、創刊21年を迎えた。


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新・血統論番外編【不定期連載・ハルルとウララ(ビンゴ本郷)】

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新・血統論【春のゼンノロブロイ祭り(加藤栄)】

節分の日の東京では、ちょいとばかり気の早い話だが、目黒記念へ向けてのステップ戦と勝手に思っている早春Sが行われた。早春といっても足下が冷え冷えの東京競馬場。ゼンノロブロイ、マーベラスサンデーのサンデーサイレンス系、シンボリクリスエス、マイネルマックスのロベルト系、さらにはデビットジュニア、トウカイテイオーなど、冬期長距離条件戦にいかにもふさわしい無骨な種牡馬の産駒が集結した。


そんな連中を押しのけて1番人気に推されたのが、この中に入ると場違いなディープインパクト産駒のエキストラエンド。しかも唯一の4歳馬だった。日経新春杯で僅差の5着に好走したからといっても、今回は一癖も二癖もあるおっさんを相手にするようなもの。昨秋は東京2400の南部特別を勝っている。けれどもこの時はほぼ同世代との戦いだった。唯一の3歳馬として臨んだ昨年12月のオリオンSでも1番人気を裏切っている。しかも南部特別で古馬と3キロ差あった斤量が、今回は5歳馬と1キロ差でしかなかった。負けるべくして負けたというのはあくまでも結果論だが。


私の注目は以前にも取り上げたタイタン。いってみればタイタンからの馬券を買うために東京競馬場まで出張ったわけだ。しかし、ケンした。タイタンの単勝が12倍、2番人気ノーステアとの馬連が12倍、馬単35倍辺りなら買いに出ても良いオッズ。ここはつかな過ぎた。酒はやめられないけれど、競馬場に行っても馬券を買わずいられるんだな、私は。


で、勝ったノーステアだが、目黒記念は視界良好。父のゼンノロブロイはアルゼンチン共和国杯を含め、東京2500重賞御用達種牡馬。トレイルブレイザー、ルルーシュがアルゼンチン共和国杯を制し、ハートビートソングが目黒記念2着、コスモロビンが同3着。


重賞に限らず、芝2500は得意としている距離でもある。1月末現在での成績は【5-1-1-14】。勝率は23%を超える。


ゼンノロブロイの良いところはまだあり、同父系のディープインパクトやアグネスタキオンのように銀座のクラブで遊べるほど洗練されてはいないが、新宿のキャバクラから蒲田の立ち呑みまでと守備範囲が広いこと。


ハートビートソングは昨年末、1年半ぶりの出走ながらダートのベテルギウスSを楽勝してる。ディープインパクトやアグネスタキオン産駒にこんなことはありえない、たぶん。


ノーステアもそう。1000M63秒台のスローペースの早春Sとは対照的に、1000M59秒台だった昨春の緑風Sも勝利し、展開に左右されない幅広さがある。


ノーステアは母の父がシルヴァーホーク、祖母の父がミスタープロスペクターで、自身にミスタープロスペクター4×3のクロスがある。トレイルブレイザー、ハートビートソング、コスモロビンらもミスタープロスペクターのクロスを持ち、配合からもノーステアを推せるのだ。


ルルーシュ、トレイルブレイザー、コスモロビン、ハートビートソング、それに早春S出走のネオブラックダイヤ。こぞって出走してくれば、それこそ今春の目黒記念はゼンノロブロイ祭りだ。


それでもタイタンを忘れずに。ここ2走はペースに泣いた。ゆるみのない流れになれば勝ち負け。2400から2500に変わるのも良し。

◎加藤栄…1956年、東京生まれ。頻繁に海外の競馬場を訪れ、幾多の大レース、そして名馬を実際に観戦して、というより現場で馬券を買う体験から執筆される原稿には定評がある。雑誌の連載も多数。(「田端到・加藤栄の種牡馬事典」より)


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新・血統論【まれにみるスロー(田端到)】

先週のシルクロードSはテン3ハロンが35秒0だったそうで、いったいこれは短距離重賞の中でどのくらい遅いペースなのか、調べてみたくなった。


1986年以降の芝1200メートル重賞、全295鞍を対象にした。なぜ86年かというと、それより以前は手元にデータがないから。


結論からいうと、テンが35秒以上だったのは今年のシルクロードSを含めて7レース。


なんだ、そこそこあるじゃないかと思われるかもしれないが、この7鞍のうち残りの6鞍は全部、函館2歳S。しかも5鞍は重・不良の函館2歳Sである。道悪の函館でしか35秒台は記録されなかった。


ちなみにサッカーボーイが4着に負けた87年の重の函館3歳Sや、ナリタブライアンが6着に負けた93年の重の函館3歳Sが、今回と同じテン3ハロン35秒0だった。知っていても社会でなんの役にも立たないミニ情報だ。


時計のかかる馬場になりやすい函館、それも2歳戦は除外するべきだろう。という正当な判断に基づき、これを除外すると、今年のシルクロードSは86年以降の芝1200重賞の中で輝くスローペース第1位、唯一のテン35秒台の勲章を授与される。


86年以降といえば、じつに27年間の長い長い歳月の話だ。かわいい女の赤ちゃんが生まれ、その娘がすっかりグレてしまい、17歳で子供まで作って家を飛び出し親と断絶、さらにその子供が大きくなって6歳で小学校へ上がり、お父さんそろそろ許してあげなさいよ、あなたの孫じゃないですか、うるさいあの男だけは許さん、まだそんなこと言ってるんですか、こっそりランドセル探してたくせに、えっホントなのお父さん…と、これでもまだ23年だから、そのとき生まれた仔馬が競馬に出て引退して牧場に帰ってくるくらいで、やっと27年である。


それほど歴史的なスローペースだったのだ、今年のスプリント・チャンピオンをめざす快速馬が揃ったシルクロードSは。


せっかく調べたのだから、スローペースTOP5のレースを挙げておこう。重不良と2歳戦を除く。数字はテン3ハロン。


1位 13年シルクロードS 35秒0
2位 11年シルクロードS 34秒8
3位 11年京阪杯     34秒6
   04年セントウルS  34秒6
5位 12年高松宮記念   34秒5



一目瞭然、ここ2、3年に集中しているのがわかる。


JRAの競馬はどこへ向かおうとしているのだろう。芝はどんどん速くなっているというのに。


では、芝1200重賞のハイペースTOP5はどうなっているか。これも並べてみる。


1位 10年北九州記念   32秒1
   07年北九州記念   32秒1
3位 91年スプリンターズS32秒2
   12年北九州記念   32秒2
5位 11年北九州記念   32秒4
   90年、94年スプリンターズSなど同上



このとおり、小倉の北九州記念と、12月に行われていた頃のスプリンターズSで上位を独占。


北九州記念は超前傾ラップから後方一気が決まる重賞として、一部ファンにはおなじみだろうが、これほど極端なハイペースが計時されるようになったのは最近のことだとわかる。芝が速くなった影響だろうか。一概に全部の短距離重賞がスロー化しているわけでもない。


スプリンターズSはなぜ12月開催だった頃のほうが速かったのかはよく知らない。90年バンブーメモリー、91年ダイイチルビーなど、さすがにテン32秒台前半になると後方一気の差しがよく決まっているが、そんな中、94年のサクラバクシンオーだけは別。このハイペースを3番手から抜け出して4馬身差で圧勝している。


さてそこで、ならばハイペースの短距離戦に強い血統と、スローペースの短距離戦に強い血統は、などという話題でうまくまとまるといいのだけれど、そんなものはない。


前半のラップで区切って近年の勝利数を調べると、1位サクラバクシンオー、2位キングカメハメハ、3位フジキセキは、スローでもハイでも変わらず。上記データでわかるように、京都芝1200はスローになりやすく、小倉芝1200はハイになりやすいが、このコースごとに分けてもTOP3種牡馬は動かない。


細かく言えば、この血統はスローのほうが勝率が高いとか、4位以下はハイだとクロフネやフレンチデピュティなどのデピュティミニスター系が上に来て、スローだとスウェプトオーヴァーボードやコロナドズクエストなどのミスプロ系が上にくるといった多少の傾向も見られるが、それは正しいアプローチとも思えない。


このようなペース適性は、父によって決まるものではなく、個々の馬ごとに判断するべきものだからだ。


代表的な一例が、シルクロードSで2着に好走したダッシャーゴーゴー(父サクラバクシンオー)。


この馬はレースのラップバランスと自身の好走凡走がきれいにリンクしている。


・前傾ラップ(前半3ハロンが後半3ハロンより1秒以上速いレース)の芝1200重賞は、8回走って【0-1-1-6】。



唯一、小倉2歳Sで連対を果たしたが、それっきり3歳以降は連対なし。人気は5、2、2、2、2、6、1、6に対して、着順は2、4、11、11、9、4、3、16。いかに人気で沈んでいるか。


・それ以外の後傾ラップと平均ラップの芝1200重賞は、10回走って【3-3-1-3】。



重賞勝ちはすべてこちら。この中には2位入線して4着降着となったスプリンターズSも含まれているから、実質は【3-4-1-2】だ。


前半が速いと人気で沈み、前半が遅いときっちり好走する。そんなダッシャーゴーゴーにとって今年のシルクロードSは願ってもないペースだったわけで、さて高松宮記念はどうなるでしょうか。


◎田端到…1962年新潟県生まれ。血統馬券の第一人者として、血統の解釈とその実践的アプローチに革命をもたらした。『田端到・加藤栄の種牡馬事典』 の執筆やサラブレ誌上の「金満血統王国」での活躍はあまりにも有名。軽妙な文章にも定評があり、ファンが多い。


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新・血統論【大化けせよ、ミニ(大越正実)】

「ロサード、1ページにしなくていいのかという、あらたな問題が(笑)」


先日、こんなメールが田端君からやってきた。産駒のクラウンロゼがフェアリーSGⅢを10番人気で勝ったからだ。ぼくはしばしデータを当たって、「2歳も1歳も(産駒が)いないし、ミニのままでいいでしょう」と、メールを返す。


あるいは、
「ロードアルティマ、1ページにするこだわりは強い?」と、これはぼくが田端君に。
「なんだかニュージーランドTで3着か4着に来そうなのがいて」
「でもねえ、これを1Pにすると、台割ですっごく無駄が出ちゃうというか、美しくない台割になっちゃうんだよね」
「わかりました、任せます」


そんなところに、編集の斉藤から鼻息の荒いメールが。
「ウォータールルドが今日のオープンでも3着に来ましたよ。ウォーターリーグを1Pに!」


なんのやりとりをしているのかというと、そろそろ編集作業が本格化してきた今年度版の『田端到・加藤栄の種牡馬事典』(以下『種牡馬事典』)のページ取りについてのものだ。


『種牡馬事典』は、基本的に前年度の種牡馬ランク(平地)50位以内の種牡馬は2ページで、51~100位と、100位外だが今後もっと上を狙える、あるいは注目すべき種牡馬を1Pで、それ以外を、1Pに6頭のスペースで(これを内輪では“ミニ”と呼んでいる)紹介している。やりとりは、“100位外の1P”についてのもの。そして実は、この本をつくるうえでここが一番の悩みどころであり、また愉しいところであったりもする。現役はもちろん2歳、1歳の産駒数を考慮しつつも、思い入れとかこだわり、あるいは予想といったものが、介入するからだ。そうした思いと、いろいろ制約のある“本”という物理的なモノをつくるうえでのすり合わせをやっているわけだ。なんでもかんでも無制限に放り込める--だから受け手は収拾がつかなくなる--ネットとは異なる本づくりの醍醐味とも言える。さんざん悩んで1Pで紹介した種牡馬の産駒(この辺の種牡馬だと現役の産駒数がひと桁というのも珍しくない)が、刊行後、重賞を勝ったりなどすると、小さくガッツポーズをしちゃったりするのである(大抵馬券も取っているので。ただし、逆のケースも多いが)。


今回は、そんな愉しくも悩ましい種牡馬を3頭ばかり、ミニ解説で。


ロードアルティマは1年に及ぶ長い休みを4度もはさんで芝1200~1600で6勝、12回出走して馬券の対象外となったのは3回だけという実力馬。無事だったら重賞のひとつやふたつは勝っていただろう。血統は父シーキングザゴールド、母セクレタム(その父セクレタリアト)。つまり名種牡馬ゴーンウエスト(父ミスタープロスペクター。産駒にBCマイル2回のダホス、ビクトリーテツニーら)の半弟という超のつく良血。関係者が現役継続に腐心したのも理解できる。産駒は今年3歳が初年度産駒で、数は少ないながらナカナカとロードシュプリームが勝ち上がり、ロードシュプリームはレコード決着だった2歳500万特別アスター賞(中山芝1800M)でも2着している。いまのところ産駒は芝でのレースを使われて結果を出しているが、もちろんダートも問題ない。ムラムラ(笑)も復帰すれば勝利は近いだろう。


ウォーターリーグも長い休みを2度はさみながら、ダートでは距離不問で6勝をあげ、2着も7回という堅実型。ユニコーンSでナスダックパワーの4着もある。父はデピュティミニスター系デヒア、母の父ヘイローはサンデーサイレンスの父。2代母の父はミスタープロスペクターという、米血脈の結晶。母系も優秀だ。産駒の出世頭は前出のウォータールルド。2代母がフォーティナイナーの全妹という良血で、ダートをコンスタントに勝ち上がってオープン入り、1月12日の大和Sでは1番人気にも推されている(結果3着)。


アポロキングダムは、現役時代はダートの2勝のみも、父レモンドロップキッド(その父キングマンボ。ベルモントSほか)、母の父ストームキャット(北米の大種牡馬)、近親にカポウティ(代表産駒にBCジュヴェナイル勝ちのボストンハーバー。日経新春杯を勝ったカポーティスターの母の父)、ブロードブラッシュ(フェブラリーSを勝ったノボトゥルーなど)という血統背景を買われて種牡馬入り。アポロのクラブの馬をメインに勝ち上がり率は悪くなく、またアポロオラクルとアポロアリーナは芝1200Mの新馬を勝ち上がるなど、芝適性と仕上がりの早さも見せている。


若大将ディープインパクトを頂点とするサンデーサイレンス系が制圧した日本の競馬界にあって(2012年の種牡馬ランクのベスト20のうち、なんと12頭がSS直仔!)、こうした種牡馬の産駒の活躍はなんとも小気味いい。もっとも、馬券が情に流されてはまずいのだが。

◎大越正実…出版社勤務時代はながく音楽専門誌の編集長をつとめ、その後、事典、音楽・競馬・絵本などの趣味・実用書、法律書などの雑誌・書籍を編集/執筆。現在はフリーのスチャラカ編集者/ライター。『田端到・加藤栄の種牡馬事典』(東邦出版)―― 一昨年までは『パーフェクト種牡馬辞典』(苦笑)――は、今年、創刊21年を迎えた。


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新・血統論番外編【忍者ジョッキーかえで参上!~プロローグ」(ビンゴ本郷)】

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